雑談(五味康佑「オーディオ巡礼」を読んで)
先日も、評論家の著作物の感想を書いたが、今回は五味康佑。タンノイといえばこの人ですね。評論家と言ったら失礼で、作家ですね。
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たえずアンプやスピーカーの機嫌をとりながら、ぼくらはレコードを聴く。相手は器械だから、いつも同じ音で鳴ると割り切れる人はおそらく、ハイ・ファイ・マニアではないだろう。
たったこれだけのことなのに大変です。昔は、オーディオといわず、ハイ・ファイといいましたね。
テレコやFM放送の話が時折出てくるのは当時の世情を示している。レコードはダビングするものだったし、相対的に高価なものだったので、FMのエアチェックでライブラリを増やしていたわけだ。
50年以上前の話です。音楽なんてタダという現在からすると隔世の感です。
街はきれいになり、工業力もついてきたとはいえ、まだ敗戦を引きずっていた時代で、ソフトにしてもハードにしても扱いが重たいのは当時の時代背景ならではでしょう。
外貨割り当てなどという言葉も出てくる。
西洋かぶれが強いのは、当時の国産製品がまだまだだったのは事実で、やむを得ない感じ。
今でいうヴィンテージ・オーディオの製品群の多くがまだ現役だった時代です。
お約束の高城重躬との小競り合いも背景にあるでしょう。
国産VS海外とか、聴感VS測定とかの議論もこの辺りから始まります。
